当初、ご実家の隣の土地に住まいを構えるべく、ハウスメーカーで御契約されていました。
しかし、以前私が設計を担当させていただいたお客様の家を偶々ご覧になる機会が有り、その出来栄えに驚かれて、一度お話を聞いて頂く事に。
お話をお伺いしてプランをお出しした所、外観のデザインと、住まい方と空間の考え方や、ハウスメーカーの家とは全く異なるアプローチの設計方法を気に入って頂き、ハウスメーカーの契約は白紙にされて、ご依頼を頂きました。
竣工 | 2009年 | 坪数 | 53坪 |
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場所 | 京都府船井郡 | 工法 | 2×4工法 |
種別 | 新築 | 構造 | 二階建 |
当初、ご実家の隣の土地に住まいを構えるべく、ハウスメーカーで御契約されていました。
しかし、以前私が設計を担当させていただいたお客様の家を偶々ご覧になる機会が有り、その出来栄えに驚かれて、一度お話を聞いて頂く事に。
お話をお伺いしてプランをお出しした所、外観のデザインと、住まい方と空間の考え方や、ハウスメーカーの家とは全く異なるアプローチの設計方法を気に入って頂き、ハウスメーカーの契約は白紙にされて、ご依頼を頂きました。
南が平たく、北の端が2~3m程度高くなっている、南北に細長い敷地で、西側に有る道路は、法面によって形成され、北に向かって上り坂になっている。
LDKを通ってから子供部屋に行く動線を望まれていたご要望が有る事から、通常ならLDKを一階にして、土地の平たい部分に計画するのところですが、北端の傾斜を避けて、建物を南に寄せて計画すると、LDKの中が丸見えになる。
また、日当たりの良い南側に窓を取ると、プライバシーを確保する為には、カーテンを閉めっぱなして生活する事になります。
そこで、LDKを2階にする事によって、プライバシーの問題を解決出来ると共に、最も長い時間を過ごす部屋の明るさや、見晴らしの良い環境を生かした開放的な窓も設置する事が出来、眺望をも手に入れる事が出来ます。
次に、道路の高低差を生かして駐車場と玄関を二階からアプローチできるように設置しました。
これにより、自家用車までの動線を短くする事と、LDKを通ってからでないと、一階の子供室に行けない間取りを作る事が可能になります。
二階ダイニングの東側には中庭を挿入し、朝日の朝日の射す食卓を囲める様に考え、更に外側には高い壁を設けた上で、数十メートル先に有る一本立ちのソメイヨシノを見られる様に開口を切り取り、これを借景する事としました。
高い壁と建物の間には地盤面のレヴェルから外部階段を設置し、来客用の駐車場からの通路とした。長いアプローチは、神社のそれと同様、建物の格を上げて高級感や期待感を持たせ、外部階段は、上がる行為自体に高揚させる効果が有ると考えています。
LDKは南北に長い形にし、南の大きな窓の前に薪ストーブを設置した。天井を勾配天井として、奥に行くほど天井高さが上がる設計とする事で、薪ストーブの煙突の長さが強調されます。
家族の集まるLDKを、地上から遊離したところに創る事で、高踏な空間とする事を意図して設計しています。