和と座の家The house of Japanese and “za” style.

設計データData

竣工 2011年 坪数 26坪(施工床32坪)
場所 京都府 京都市 工法 2×4工法
種別 新築 構造 二階+塔屋一階建

エピソードEpisode

マンションから住み替えで分譲住宅を購入されるとのお話でした。ご相談させてもらう中で、私の考える注文住宅にご興味をもたれて、御契約頂く事になりました。

着工からお引き渡しの間に、未曾有の大地震「3.11」がおきました。
岩手県に多く存在した主要な合板メーカーは壊滅的打撃を受け、流通がストップする情報をいち早くキャッチした私は、あくる日の午前中に、必要な分の合板を 確保出来ましたが、昼からは建材店はおろか、ホームセンターまで、全国的に市場から合板が無くなりました。
また、近隣では合板などの盗難が相次ぎましたので、セキュリティーを設置して盗難にも対応しました。

問題は、断熱材でした。
合板と同じく市場から無くなってしまい、入荷の目途も立たなくなりました。
幸いな事に、たまたま吹き付け断熱の見積もりを取った物件だったので、吹き付け断熱なら優先的に対応してもらえるお話があり、工事は問題無く進みました。
多少費用のご負担が増えたのですが、高い気密性による断熱効果から大変快適な住み心地になったと、今では喜んでいただいております。

  • 模型を作って日照条件など模型を作って日照条件などを確認する

コンセプトConcept

こちらの物件も土地選びからアドバイスさせていただきました。
この物件の特徴は、そのギャップです。訪れた皆様は、外部からは想像できない空間構成にまず驚かれます。

第一種住居専用地域という地域は、もっとも閑静で住環境が整った地域ですが、建蔽率や容積率・・・つまり面積に対する法規制が厳しい地域でもあります。

プランニングの際、床面積に含まれない吹抜けを利用して「抜け」を作り、床面積が広い様な錯覚を誘因させ、窓のとりかたや床の張り方向、照明の照らす方向などを工夫し、更に広さを増幅させました。

北側に道路が有る南北に細長い土地の場合、ガレージを北側に設置すると、一階南からの採光が確保しにくくなります。
そこで居間を吹抜けにし、高さ約6Mの天井に天窓を設置して、奥の方まで明るくする光を入れる方法をとりましたので夕方まで照明要らずの空間です。

三層目には、塔屋と呼ばれる延べ床面積に含まれない階を設け、近隣の桜を見下ろせる場所を作っています。

  • CGによるパース案CGによるパース案