よりそう家The house which nestles up.

設計データData

竣工 2013年 坪数 28.13坪
場所 京都市 工法 2×4工法
種別 新築 構造 二階建

エピソードEpisode

数年前に弊社で設計させていただいたお客様のご実家の建て替え工事で、引退されたご夫婦の終のお住まいです。

近隣でも評判の、とにかく人柄の良いご夫婦で、弊社に声をかけて頂いたのに、ご契約に至らなかった場合、お子様と弊社の関係にヒビが入るのではないだろう か・・・と、ご心配され、他数社にプラン依頼されていましたが、ご要望との乖離も有り、あまり良くなかった様です。

結果、弊社にプランニングをご依頼頂いたのですが、大変気に入って頂け、弊社にご依頼頂く事となりました。

  • 水平ラインを強調したデザイン水平ラインを強調したデザイン

コンセプトConcept

私鉄沿線の駅が近いお土地。建て替えの必要な家が立ち並ぶ造成地の中の一角の建て替えです。

将来的な事に配慮し、一階をメインにして生活出来る事を優先的にプランニングしています。ご近所への配慮するため、外周を囲うご要望が有ったので、南西に中庭スペースを取り、玄関のアプローチを兼ねた日だまりの有る中庭を中心に計画しています。

外観は前述の塀を利用して、水平ラインを強調してデザインする事で、間口が広く見える様にし、同時に安定感をもたせています。

長く過ごされた生活スタイルを出来る限り踏襲し、以前不便だった事を改善する様なプランニングを心がけて打ち合わせとご提案を進めました。

エアコンを出来る限り使わずに過ごせる様に、風の通り道を考える事。家族用の玄関の動線や洗濯から物干し、取り入れまでの一連の動作の整理など、生活に密着したヒアリングと打ち合わせを行いました。

プライバシーを大切に、採光も効率的にトップライトを使用して必要な部分は出来る限り天然の光が入るように計画しています。

終の住まいへのお施主様の思いは強く、マテリアルにも相当こだわって頂きました。

外構や玄関の床は黒御影、フローリングは全てナラの無垢材。家具など、直接手に触れる部分は全て天然木仕上げの本当に良い物を使い、内壁の主たる部分は全て塗り壁で仕上げていますので、高級な仕上がりになっています。

一方、コトダウンの為、床はお施主様ご自身で塗装して頂きましたので、価格は思った以上に押さえられています。

そういえば、図面もほぼすべて完了していたある朝、バルコニーの広さを確保しつつ採光を取る方法をふと思いつき、早速ご提案し設計変更をさせて頂きました。

建物が完成してから、変更して良かったと喜んでいただいたので、ギリギリのタイミングでしたが、ご提案出来て良かったと思っています。

お引き渡しのあと、何度かご訪問させていただいたのですが、急にご訪問させていただいた時も、隅々まできれいにお掃除をされているのを目の当たりにし、設計させて頂いた家が大切にされている事を実感して大変嬉しく思えました。

非常に喜んで頂いており、設計させて頂いて本当に良かったと実感しております。

  • いままでの生活スタイルを踏襲し、いままでの生活スタイルを踏襲し、不便だった部分を改善した内装