光風がそよぐ家

設計データData

竣 工 2018年 坪 数 36坪
場 所 京都府南丹市 工 法 枠組壁工法
種 別 新築

エピソードEpisode

京都府南丹市にて設計
京都府南丹市にて設計させていただいたのですが、不思議な事に同じ町内で3件目になります。

今回も土地のご購入前からのご相談を頂きましたので、お客様が見つけられた土地を拝見させて頂き、様々な視点からアドバイスをさせて頂きました。

いつもの如く土地の選択に一切の妥協をしないので土地の選択に少し時間がかかりましたが、今回も有りました、良い土地が!

区割りが大きすぎたので3分割した土地の一か所をご購入になったのですが、東南の角地をパスして北東の角地を選択してもらいました。

チラシなどに『東南角地!』と記載されていると良いイメージを持ってしまいがちですが、実際にプランニングしてみると駐車スペースやプライバシー、日当たり、視線や風の抜けなど、様々なファクターが複雑に絡みあいますので、実はこの場所がベストなのですが、プランニングしてみない限りなかなか設計のプロでも気づきにくいのではないかと思います。

お客様には先に各階の部屋の配置(ゾーニングといいます)して、土地のメリットをご説明するとすぐにご納得して頂いて場所を決定。不動産業者さんも売りやすい土地を残してもらえるので快諾、設計に入りました。

土地

先日一年点検でお伺いした際に、リビングに隣接した公園を望めるデッキで昼食をご馳走になったのですが、気持ち良く楽しい時間を過ごさせて頂きました。

寄棟屋根
寄棟屋根が美しく納まる様に平面的形状は大きな矩形とし、シンプルな形状を採用しました。深い庇は外壁が汚れにくく高い耐久性を誇ります。

コンセプトConcept

造成地の一番奥に位置しており、北には小さな山が有り、樹木の葉の表が見えます。東は公園に面して抜けが有りますので、狙いすましてLDKの窓の照準を合わせました。

造成地の一番奥

玄関の脇で最初にお迎えするのは、特注の表札はお客様ご自身のデザインです。常に辛口の辻井ですが、抜群に良いデザインだと思います。

表札

玄関に入ると収納の上に照明を配して間接照明の様な効果を狙います。
大工工事で造作をすると費用がかかりますがこれなら安い器具代だけでおさまりますので、ATTICでは多用します。

収納の上に照明

間接照明はバウンドする光ですので少し暗くなるのですが、極力ダウンライトなどの補助照明を入れません。日の落ちた中帰宅したときにせっかく開いた瞳孔を閉じさせない方が、少ないルーメン数で家全体が明るく感じます。
家を明るく感じさせるには玄関は暗く・・・が肝だったりします。
玄関も柔らかい雰囲気になるので一石二鳥です。

一階の床は全て無垢材のパインフローリングを自然塗料でオイルフィニッシュです。コスト削減のためにご家族で塗装していただきました。良い色合いに仕上がっており、愛着も沸くので時間が許せば塗装してみるのもおすすめです。私が指導させて頂きますのでチャレンジしてみませんか?

パインフローリング

たまたま節の少ないロットだったのか、美しい仕上がりで、又、巾が広いフローリングですのでなかなかの迫力です。

デッキLDKのテレビの右側の窓の奥がデッキになります。

三面に深い庇がかかっているので日差しもカット出来ますので、雨の日でも外部に出て楽しめます。

三面に深い庇

LDK

LDKはウッドブラインドで日差しや視線を簡単にコントロール出来ます。スタイルも出せるので効果的なアイテムです。掃除のしにくさがネックなのですが、一年経つのにホコリ一つ付いておらず、あまりにも奇麗にお使いだったので、お掃除方法をお聞きしたところ、マイクロファイバーで出来た手袋でお掃除されているとの事でした。なるほど、勉強になります。

内装

畳コーナー

ダイニングに隣接して畳コーナーを設けました。

急な来客の際におもちゃなどの退避スペースや、来客の寝室にも、お子様が風邪をひいた時に隔離して寝る事も出来ますし、洗濯物の取り込みやたたむスペースにもお正月の挨拶にも使用でき、多目的に使用可能です。

床の間

床の間にはタイルをあしらい押し入れの扉も枠を無くしてシンプルにし、和風感が強く出ない様に配慮。個性的な色も洋室と精工に色を繋げることで開け放しても違和感の無いように色彩が流れていきます。

奥様のお父様は(本物の)大工さんで、奥様も建築に詳しく、打ち合わせ中にうなずいて下さるので楽しかったです。おなかの大きな状態だったのにも関わらず、おおらかな奥様がお子様をのびのびと育てられていたのが印象的でした。お子様は絵が大変上手で、私を書いて下さった絵を未だに机の横に貼っています。ご主人がデッキで外を眺めながらビールを頂くのが格別で、気持ちよく過ごしていると仰って下さったので、すごくうれしくなってしまったATTIC辻井でした。

  • ホールの上部ホールの上部には高さ2mの大きな窓が有ります。
  • ハンドクラフトガラスフィックスの窓のペアガラスの内側にハンドクラフトガラスを仕込んでいます。手伝ってくれ~と言われて大工さんと一緒に施工しましたが、重かったです(笑)
  • クロス水廻りはスパイスの効いたクロスにハッとします。
    暗くなりがちなトイレも柄や色が先に目に入りますので、清潔感を通り越して楽しい気分になります。