FACT.ATTIC代表 辻井のブログ

2023.10.14

全館空調とは

全館空調を比較します。

 

注文住宅を建てるなら、全ての部屋から廊下まで全てが快適な全館空調を採用したくなります。

豪邸にはほぼ採用されていますので、憧れの的です。

エアリゾート

京都盆地なので湿度が抜けず、県外から来たかたは口をそろえて、京都はの夏は特別に暑いと仰います。

全館空調は年中快適に過ごせますので、ますます京都には向いていると思います。

私のお客様は京都ばかりではありませんが、全館空調を採用して後悔されているかたは、おられません。

サラビア

 

さて、全館空調といっても、メーカーによって考え方機能が少し違いますし、あまりにも種類が多く、ハウスメーカーもOEM商品をブラックボックス化してわかりにくくしている事が、複雑化に拍車をかけている気がします。

字にするとわかりにくいので、自分が見やすいい様に(全館空調を採用しているハウスメーカーさんのOEM商品も含めて)にしました。

全館空調・熱交換換気システム(気調システム)
製造会社 商品名 特徴 特記
       
三菱電機 エアリゾート VAV・全熱交換  
ダイキン サラビア 全熱交換・除湿  
デシカホームエア 熱回収・調湿  
ベンティエール 全熱交換  
スマートブリーズ・ワン 風量調整・壁掛けエアコンにしか見えない 三井ホーム専用
デンソー パラディア VAV・加湿  
スマートブリーズ・エース VAV・加湿・遠隔 三井ホーム専用
エアテリア VAV・加湿 ミサワホーム専用
パナソニック ウィズエアー 温度制御・加湿・遠隔・壁掛けエアコンにしか見えない  
アズビル きくばり VAV・加湿・電子エアクリーナー  
東芝 スマートブリーズ・プラス 風量調整・加湿・遠隔・脱臭 三井ホーム専用
機能不足により比較対象外
東芝 エアシーズン 熱交換無し 積水ハウス専用
デンソー スマートエアーズ 換気無し トヨタホーム専用

 

 

 

はい。

専用と記載されているところはハウスメーカーさんのOEM商品なので、一般には販売されていませんので、我々が使うときは、特記が空白のところから選びます。

きくばり

昔はスマートエアーズの様に、空気を各部屋に送るだけの物が主流でしたが、2003年から建築基準法で換気が義務化された事もあってか、外気を交換をしつつ、熱交換するタイプが主流になりました。

ウィズエアー

この中で辻井がお勧め

するのは、最も効率が良い全熱交換のタイプで、更に各部屋ごとに温度調整が可能なVAVタイプの商品、つまり、エアリゾートをお勧めしています。

リモコンに対応している吹き出し口が大きいデザインはあまり好きではありませんが、この手のものはデザインよりも機能を優先した方が良い気がします。

 

 

全熱交換と顕熱交換の違い

は、外気と内気の空気を入れか言える時に、全熱は熱と水分を、顕熱交換は熱のみ入れ替える仕組みです。

全熱交換は過乾燥を和らげますが、顕熱交換と比べると、水分に含まれる臭気を外部に排出しにくい問題は抱えています。ですが、最も大切な熱回収率は全熱交換の方が20%程度高くなりますので、気になる電気代も抑えられます。

 

デンソー

  • メリット

・春夏秋冬、廊下や玄関まで快適な温度。

・PM2.5や花粉が飛散している外気を室内に入れなくてよい。

・フィルターメンテナンスが一か所だけで2週間に一回なので楽

・有償定期点検サービスが有り、急に壊れるなどのリスクを大幅に削減できます。

  • デメリット

・置き場所が半畳程度必要です。

・初期費用が増えます。(70坪の家で、エアコンと熱交換換気扇の合計150万に対して300万くらいかかるイメージです。)

・壁掛けの室内機が無くなる反面、各所に吹き出し口が沢山付きますので美しいとは言い難いです。

・70坪程度までは機械1台でまかなえますが、それを超えると本体の機械が2台必要になり、費用が倍くらいに跳ね上がりますので注意が必要。

・20年後くらい(?)に、機器の交換の際にもそこそこの費用がかかります。

・家が快適過ぎて、体がなまると思いますが、反面長生き出来ると思いますので、デメリットと言えないかもしれません。

・大きな吹き抜けの場合、床暖房を採用してリスクヘッジする方が無難です。

  • よくある勘違い

・外気温が快適な日でも空調を切る事が出来ない→換気(送風)だけを回わせます。

・ダクトにカビが沸く→換気(送風)を切るからです。

・大きなダクトがそこら中に出っ張る→設計で手を抜かなければうまく納まります。ダクト埋設

・加湿出来ない→わざとしません。ダクトがカビるからです。

・脱臭フィルター付きだと臭いが消える→消えるけどフィルター代かかります。

 

 

 

 

快適で高機能なので憧れます。

辻井も20年前に自邸にこのシステムを採用しようと画策して1階の全ての天井裏に300㎜の隙間を設けましたが、費用の面で断念しました。

ですが熱交換の換気システム(気調システム)は採用しました。

 

ダクトが短く、吹き出し口のデザインの美しいパナソニック製がお勧めです。単純な構造の為か、今のところ一度も故障せずに稼働しています。

 

 

 

それにしても、全館空調はなぜこんなに高いのかよくわからないです。施工出来る業者が少ないぶん、競合が発生しないからでしょうか?

ダクトなど、部材の単価はそれほどするとは思えないので、ますます謎は深まります。

 

 

 

 

 

その暑い暑い京都盆地で注文住宅を設計しているATTICの辻井でした。

 

 

 

コダワリの詰まった実例を掲載していますので、ご興味が有れば以下からご覧ください

実例はこちらから。


商工会で作ってもらった動画が好評です。弊社尾崎の自邸で撮影させて頂きました。

Youtubeで辻井が喋っています。

ええやん長岡京

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