FACT.ATTIC代表 辻井のブログ

2025.07.7

暑さを工夫で乗り切る

暑さを緩和する注文住宅の設計的手法

枚方の注文住宅

 

短い梅雨が終わり、暑い季節がやってきましたので、現場の職人が心配な辻井です。

 

 

 

 

暑い!『温暖化のせいらしい』とみんなが言っています。

みんなとは、職人さんなど、現場の方々なのですが、現場は毎年体感でわかるくらい暑さが厳しくなってきています。

職人

先日現場で大工さんとお話した際に、『息子には、こんな過酷な仕事をよう勧めへんわ・・・』と仰っていました。

本当になにも言い返せないくらい現場の暑さは厳しいので、なんとも言えませんでした。

 

 

さて、少し調べてみると、平均気温はここ100年弱で約1℃上がっているそうです。

日本では1.28℃だそうです。

IPCC第6次評価報告書(2021)

IPCC第6次評価報告書(2021)から

・・・1.28℃?

もっと暑く感じるんですが、気のせいでしょうか( ;∀;)

温暖化してないのではなくて、もっと温暖化してねーか?と思います。

 

本当にCO2のせいなのか?

スーツの人にはわからないのか?

えらい人にはわからないのか?

謎です。

 

 

 

断熱性能の恐竜的進化

そんな(懐疑的な)温暖化のなか、少なくなる新築着工棟数を価格で補完するかのように、年々住宅には高度な断熱性が要求される様になってきました。

断熱材ロックウール

窓はアルミから樹脂に、ガラスはシングルからトリプルに。乾燥空気層はあるごんやクリプトンガスに。壁の断熱材は1.5倍が標準となってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暑さに対する設計的解決方法

前述の様な基本性能も大切ですが、設計手法で一定の効果も挙げられます。

 

 

PlanA アクティブな手法

機器を使って、能動的に解決します。

空調・・・エアコンです。みんな知ってますね(笑)快適なのは全館空調です。

空調

換気・・・意外と盲点なのですが、義務付けられている住宅の換気を熱交換式にする事で、熱い外気の流入をある程度抑制出来ます。

サーキュレーション・・・天井に付く羽・シーリングファンや、サーキュレーターで、温度によって密度の変化した空気を強制的に入れ替える手法です。

 

 

 

 

PlanB パッシブな手法

機械や装置を使わず、物理法則などを利用して工夫で何とかする手段ですが、必ずしも安上がりという訳ではありません。

 

断熱・・・一番先に触れた方法です。窓や壁天井、床下などの断熱性能を上げて外気温の影響を減らします。

ウレタン断熱

深い軒や庇・・・日照を室内に入れない為にとる屋根の事ですが、意外に有効です。

 

低い窓と低い天井・・・意外や意外、低い窓や天井は、奥深くまで直射日光が入りませんので、涼しくなります。

 

カーテン・・・最近は直射日光をカットしたりディフューズするものもあります。シャッターは暗くなってしまいますが、遮熱には一定有効です。

 

すだれ・・・簾と書きます。日本古来で、目隠ししつつ影を作りだし、風は入るというアイテムです。耐久性は低めです。

 

窓ガラスの仕様・・・フィルム内側に貼るものと、内部に蒸着させたLow-Eガラスというものがあります。熱移動の少ないガスの入っているものもありますし、高性能な真空ガラスもあります。

 

屋根・外壁材・・・両方熱を反射する事で、内部に熱を伝えにくいものが有ります。

外壁材の断熱性能は、断熱材入りスパンドレル>サイディング>モルタル吹付

屋根の断熱性能は、瓦>彩色スレート=ガルバリウム鋼板

大凡こんな感じです。

 

・・・屋根や外壁は色によって熱の吸収率が変わります。窓の前の床の色も少し影響します。さらに、インテリアの寒色系なのか暖色系なのかは、人側の受ける印象を一定操作出来ます。

 

自然換気・・・高低差による換気=重力式換気の事です。煙突の仕組みと同じなのですが、開口部と開口部の高低差が大きければ大きいほど、空気が自然に対流します。窓を開ける前提になってしまうのですが、計算上は窓面積の高低差hの平方根に比例します。

重力差換気

立地・・・そもそも風の吹く方向や時間、それぞれの土地の日照時間などを考えて設計する方が良いです。多分ここが一番大切で一番難しいと思います。辻井がもっとも得意とするところです。

 

注文住宅の設計を考える際に、熱さや空気環境についてこんな感じで考えているのですが、

 

 

 

ご予算や合理性に配慮した実例はこちらからどうぞ。

 

 

 

注文住宅のプランなどの関連のリンクは下記からどうぞ。

 

外観デザインのコツ 間取りのアイディア 内的外部
黄金比 ボリューム感 広く見せる
プランのリアル 本物の質感1
本物の質感 窓付けるのか バルコニー
光と形状

暑さを工夫で

 

 

 

 

 

商工会で作ってもらった動画が好評です。私の自邸で撮影して頂きました。

Youtubeで辻井が喋っています。ヘラヘラしているのが少し鼻に付きますが、緊張の裏返しですので、お許しください。(by辻井)

ええやん長岡京

YouTubeです

是非一度ご覧ください。

 

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