FACT.ATTIC代表 辻井のブログ

2014.10.13

『マ』について(後編)

本日は『マ』についての後編です。
古民家の照明計画

先日のブログからずいぶん『マ』があいてしまいまして、ごめんなさい。

でも、 なに食べたとか、どこ行ったとか、を書くより、出来るだけ役にたちそうな内容のブログにしたいと思っている辻井なので許してください・・・(^^;)

 

 

 

今回は天井面のデザインについてです。

 

建築雑誌などを見ていると、ちまたには美しいデザインの住宅が増えてきましたので嬉しく思うのですが、それと同時に脅威を感じます(笑)

 

さて、天井面を美しくデザインするとなぜか空間がスッキリしますので、出来るだけ整形に近くなるように設計段階で計画していきます。

 

次に、天井には様々なものが取りつきますので、それらを整理してやります。

・照明器具

・火災報知機(近年取り付けが義務化されました)

・空調機器(エアコンです)

・天窓

・間接照明

・換気扇

などなどです。

 

 

特に照明器具は、なにかしらを照らす事になりますので、責任が重大です。

 

一般的な住宅に多くみられる天井の状態です。

 

 

 

 

 

 

・・・で、少し居間の明るさに不安が有るのでダウンライトを増やしてみます。ダウンライトを増やしてみた結果

 

 

 

 

 

 

必要なところに必要な照明が有るように見えますが、天井のデザインとしては最悪です。

 

右下のダウンライトはあまり見栄えの良くないエアコンをライトアップし、

ダイニングの吊り下げ照明は、部屋の中心から右にかたより、

キッチンの手元の明るさの為に取った照明はどことなく居心地が悪そうです。

 

 

 

 

ダウンライトの配置もう少し照明の特性を理解して配置すると天井が美しくなります。

 

部屋の中心にダウンライトが寄っている状態は、あまり見かけない配灯ですので、少し不安になりそうですが、ダイニングやキッチンの真上から多少ずれても、空間は立体で、明りも立体的に広がるので、実は感じる明るさ自体に支障はありません。

 

 

 

真ん中一列にダウンライトを寄せる事で、天井の左右に余白が出来ます。

ながくなりましたが、やっと『マ』の登場です(笑)

 

この余白部分に美しさが有ると思います。

 

 

実際には、こんな感じです。

美しい天井面のデザイン

 

 

 

 

 

 

ほら、きれいでしょ(笑)

(火災報知機は、壁付けにして、見えにくい部分に設置しています。)

 

 

 

 

間の抜けた天井逆に、このように間隔を空けてしまうと、まさに『間抜け』な状態になりかねませんので、ご注意を!

 

 

 

 

 

このあたりのお話は、私が感銘を受けた方の本に掲載されていますので、興味のある方はどうぞ。

 

『高木英敏の美しい住まいのあかり』

(リンクのしかたが良く分からないので、ご自身でコピペをして検索してみてください・・・(^^;))

 

 

 

 

天井面の余白に注意しながら『マ』をとりつつ集中的に照明器具を配置してデザインする事ももちろん可能です。

ダウンライト集中配灯の例

 

 

 

 

 

ほら、綺麗です(笑)

 

 

 

 

 

これらを整理して設計すること自体は、さほど難しくはないのですが、電気設備や空調、家具などを同時進行で考えて、位置などの微調整をしていくところに、多少の手間を惜しまない事が気持の良い空間を作るコツではないかと思います。

 

『 なんだか難しそうなので、まかせたい。』

・・・とおっしゃるかたも少なくありません。

 

そういった場合は、ご要望の趣旨だけをお伺いして、プランニングさせていただいてから、微調整の打ち合わせをさせていただいている、辻井でした。

 

居心地の良い家を望まれるのでしたら、一度ATTICにまでお気軽にご連絡ください。

 

Archiveアーカイブ